ジルコニア (ZrO2) は耐蝕性・耐熱性に優れ、アルミナ (Al2O3) に比べ特に破壊靭性や曲げ強度の面で優れています。
そのため高精度な寸法加工が必要な光通信用コネクター部やセラミックス刃物、粉砕 ボールメディア等の主材料として使用されています。また酸化物イオン導電体 である安定化ジルコニアは排ガス中の酸素濃度検出用として酸素ガスセンサーにも応用されています。
ジルコニア基板はその破壊靭性の強さを活かし、電子部品の軽薄短小化の課題を克服するツールとして極薄基板の用途にも展開が期待されてます。
ジルコニアの持つ優れた「機械的特性(強度・靭性)」を活かした機械部品に適しています。
また表面研磨加工により「高表面粗度(Ra≦0.1μm)」にすることで高耐久性の摺動用部品としてご利用頂けます。
ジルコニアセラミックスは「イオン伝導性」に優れていることから酸素センサーなど各種センサー部品や、燃料電池用材料などにも応用されています。
超極薄ジルコニアセラミックス基板
ジルコニアは強い強靭性を持っています。
当社の薄板セラミックス基板製造技術と組合せることで「曲がるセラミックス基板」を実現しました。
超極薄セラミックス基板(厚み:50μm)は透過性もあり、基板の薄層化を実現するなど「次世代セラミックス基板」としての可能性を有しています。
印刷回路技術と組合せることも可能です。
材質項目名 | 単位 | ジルコニアセラミックス | |
KZ-3 | KZ-8 | ||
主成分純度 | % | ZrO2 + HfO2 92%以上 Y2O3 5.3%以上 | ZrO2 + HfO2 85%以上 Y2O3 12%以上 |
吸水率 | % | 0.01%以下 | 0.01%以下 |
比重 | g/cm3 | 6.0±0.1 | 5.8±0.1 |
表面粗さ | μm | Ra≦0.2 | Ra≦0.2 |
ビッカーズ硬度 | GPa | 11.3 | 11.1 |
線膨張係数 (40~400℃) | 10-6/℃ | 11.1 | 9.9 |
熱伝導率(25℃) | W/(m・K) | 2.9 | 1.9 |
抗折(曲げ)強度 | MPa | 980以上 | 200以上 |
絶縁破壊 | KV/mm | 10以上 | 15以上 |
体積抵抗率(25℃) | Ω・cm | 1.0x1012以上 | 2.0x1013以上 |
誘電率 | (1MHz) | 32 | 25 |
誘電正接 | (1MHz) | 0.0025以下 | 0.0045以下 |